広告デザイン・マーケティングで使える心理学を個人的にまとめて紹介します。
この記事では主に
・広告デザインのキャッチフレーズをどうするか
・どんな心理効果があるのか
といった疑問を解決できます。
なので
という方はこの機会に是非一読してみてください。
気になる箇所がありましたら、目次からジャンプしてもらうと効率的かと思います。
それでは始めていきましょうか。
行動に作用させる心理学
まずは売り手の行動を促進するための心理学を紹介します。
購入といった成果にそのまま直結するわけではありませんが、購入までの行動をより促進させることは心理学を利用すれば可能になります。
知らないよりは知っていた方が良いかと思うので、この機会に目を通してみてください。
リバースサイコロジーを利用する
リバースサイコロジーとは
あなたはこのイヤホンを欲しくないとは思いますが~
あなたは嫌がると思いますが~
などと相手の気持ちを先にくみ取った上で
と伝えることで好感度や性能を伝えやすくするという方法です。
これは
購入の決定は自由にさせる
相手の嫌悪感、抵抗感を承認
しており、予め要求を伝える前に、こうしたセリフを入れることで商品への抵抗感を軽減することができます。
買い手に、あなたが欲しくないのは分かっているのだけれども…と寄り添うことで、親近感を持たせることもできるので、かなり使いやすい心理効果になります。
フット・イン・ザ・ドア・テクニック
フット・イン・ザ・ドア・テクニックとは
です。
ゲームアプリの課金制度にもこの「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」が使われており、ゲームのインストールを最初から有料なのではなく、まずは無料で提供します。
無料で提供して、ゲームを実際に体験してもらうことで小さな要求を承認してもらい(このサービス面白いななど)、後に期間限定で有料キャラクターを登場させることで、課金という大きな要求を通しやすくなるわけです。
これは「コミットメントと一貫性」の性質も利用しており、一度ゲームを支持した姿勢を示したら、その姿勢(一貫性)を貫きたく、一貫性がないと思われたくない心理が働きます。
日常生活でも非常に多く使われており、知っている方も多いのではないかと思います。
オールターキャスティング
オールターキャスティングとは
になります。
あなたは真面目で誠実な人だから、この納品日までにしっかりと提出してくれていると思っているよ
といった具合に社会的な役割を伝えることで「僕/私は真面目だから、納品日までに提出しよう」といった心理が働くのです。
この心理を使おうとする相手が、自分自身その役割の認識をしていればしているほど強力な効果を得ることができます。
また、これと似たようなものに「社会的証明」を利用した方法があります。
社会的証明とは
を言います。
Amazonレビューなどで平均レビューが★4.5以上なら、この商品は人気だ!というバイアスにかかったことはありませんか?
つまり
「Aの90%が、Bを試しています/買っています」
と伝えることで、多くの人が評価しているのだから大丈夫だ!といった意識をさせることができるのです。
初めての商品で、判断材料が少ないほど、多数派の意見に加担してしまう心理を利用して、成約率を上げることも考えてみると良いかと思います。
成約率を上げる心理学
上記までは行動に訴えかける心理学をメインに紹介しましたが、ここでは購買意欲をかき立てて成約率を上げるために使用される心理学をまとめました。
保証制度を追加する
皆さんは
といった謳い文句を一度は聞いたことがあると思います。
「保証」は相手の不安感・購入への抵抗感を取り除くための手っ取り早く、強力な手段です。
保証という文言がつくと、それだけ
保証制度の利点
商品に自信がある
商品の質が良い
満足いく商品だと感じやすくなる
最悪、返金保証できる
といったメリットがあります。
これは売り手にとってはさほどデメリットにはならず、品質に不満を抱くのならば、返品すればよいだろということになります。
ですが、大半の人は返品・返金する手間暇をかけるのがめんどくさいと感じるため返品・返金する人は極少数です。
そのため商品に満足できていない顧客がいてもいなくても、返品・返金保証が続くという仕組みになっているわけです。
希少性を活用する
希少性とは
ことです。
これを利用すると相手に買わなければ!と思わせることが可能になります。
具体的には
数量残り2本!
本日のみ半額で販売
といった感じです。
今買わないと、なくなってしまい、チャンスを逃してしまう
ここで買わずに後悔したらどうしよう
といった心理状態を与えることで、購買意欲をかき立てることができるのです。
ザッツ・ノット・オール・テクニック
ザッツ・ノット・オール・テクニックとは
です。
ザッツ・ノット・オールは「それだけではありませんよ」という意味で、割の良い商品価格を伝えた後で、さらに割引や特典を加えることで、「お得感」を劇的にあげることができるのです。
具体的には
シャープペンシル1つとシャー芯のセットを両方で700円で売った場合より
シャープペンシル1つ700円としておき、特典としてシャー芯を追加して売った方が良く売れるということです。
最後の特典が魅力的なほど、大きな効果を発揮するので、特典を付け加えることの効果も知っておきましょう。
利益、損失のフレームを使う
利益(メリット)と損失(デメリット)の強調の仕方にも言い回しによってかなり違いが出ます。
例えば宝くじを例にすると
利益強調の例
Aのくじは200人が当たる
Bのくじは600人当たる確率が34%、誰も当たらない確率が66%
といったくじがあった場合、皆さんはどちらを買うでしょうか?
しっかりと考えれば、Bのくじに当たる人が
600×0.34=204人となるためBの方が勝率が高いです。
しかし、多くの人は200人も当たるという目先の数字からAを選択しやすくなります。
これは200人が当たるという直感的な数値の方が分かりやすいからだと言えます。
同様に損失(デメリット)を強調する場合
損失強調の例
Aのくじは600人の内、400人がハズレ
Bのくじは600人の内、67%はハズレ
とするとAの方が外れる人数が少ないにもかかわらず、Bのくじを選ぶ人が多くなるのです。
このように数字の大小に利益、損失は影響されやすいということを知っておくと、文章を考えるときに役立つと思います。
~さいごに~
これらの心理学ですが、よくよく思い返してみれば使われている箇所が多いのではないでしょうか。
実行に移す前に理論をインプットし、その上でアウトプットできると、収益化成功時に「なぜ収益に至ったのか」を分析するのに役立つと思います。
お疲れ様でした。