ここでは「Adobe Photoshop 2020」を使って雲の加筆方法を紹介する記事となります。
雲ってどうやって描けばいいの?
どんなブラシを使うの?
と言った疑問を解決できます。
学べる内容✔ 雲加筆のための基礎
✔ 空、夕日、夜空のパターン
今回はこれらの要素を使いつつ作成していくので
という方は是非一緒に作ってみましょう!
また
という方は実際に手を動かしながら学んでみるのも良いと思います。
気になる箇所は目次からジャンプしてもらうと効率的かと思います。
それでは始めていきましょうか。
雲加筆のための基礎
まずは雲加筆のための下準備をしていきます。
下準備としては空の背景となるグラデーションを用意し、そのあとに雲を描いていきます。
これが雲加筆のための下準備だと思ってもらって構いません。
背景グラデーションを描く
まずは上図のように、新規レイヤーに白~青のグラデーションを適用させましょう。
グラデーションツールから「Shiftキー」をクリックしながら、カーソルをドラッグすると垂直にグラデーションを適用させることができます。
ここでの色味は次に加筆で調整するので、大まかに白~青のグラデーションになっていれば問題ありません。
続いて、背景グラデーションの明るさ等が弱いため、加筆で空の雰囲気を補っていきます。
デフォルトで入っている「ソフト円ブラシ」をブラシ設定でボケの強いブラシへと変えて加筆を行っていきます。
*「ブラシ設定」の項目が表示されていない方は
メニューバーの「ウィンドウ(W)」から「ブラシ設定」を選択
ショートカットキー「F5」をクリック
するとブラシ設定ウィンドウが表示されます。
ソフト円ブラシにした状態で、ブラシ設定を開けたら
ブラシの設定
「シェイプ」→「サイズのジッター/コントロール」を筆圧
「その他」→「インク流量のジッター/コントロール」を筆圧
に設定し、新規ブラシとして保存しておきましょう。
正直ソフト円ブラシとあまり変わらないので、ペンタブ及び液タブを使用せずとも背景グラデーションの加筆は可能です。
そしたら、このブラシで水色を選択し、不透明度を下げて、中央部分に加筆してグラデーションを整えます。
この辺りは好みなので、気に入るまで色の調整を行いましょう。
また、ブラシの定義方法および、写真からブラシを作成する方法も下記記事で紹介しているので参考にしてみてください。
雲の原型を加筆する
ここから本題の雲の加筆をしていくのですが、まずは雲加筆用のブラシを作成または入手する必要があります。
今回は無料でブラシパターンを入手できる「FBRUSHES」さんから雲のブラシパターンをDLして加筆していきます。
DLできたら、描画色を白色に変更し、不透明度を30%に下げて下図のように雲の形になるように重ね塗りのイメージで描いていきます。
*このとき、背景グラデーションのレイヤーに描いてしまうと、後々修正ができなくなる(正確には修正が大変になる)ので、新規レイヤーに「雲加筆」などレイヤーを分けておくと良いと思います。
ここで雲を描くときに注意点は
1. 丸みの強弱をつける
2. 雲の大小関係を意識する
3. 不透明度を変えて、雲の立体感を演出する
になります。
1.については、左右対象にならないように気を付けます。
雲は不定形なので、丸みにも変化をつけることでより雲らしさを表現できます。
2.については、遠くにある雲ほど小さく、手前にある雲ほど大きくに見えるという遠近感を意識して描いていきましょう。
3.は、雲の暑みや形状をより立体的にするためで、雲の中央ほど不透明度が高く(白く)、縁に近づくほど不透明度は低く(透明)になっていますよね。
まずはこれらを意識して雲の加筆を練習してみると良いと思います。
また、雲の丸みをブラシでいきなり描くのは厳しいと思うので(かく言う僕自身が大変だったので)慣れるまでは、ざっと雲の原型を描いてから、「消しゴムツール」で消しながら形を整えていくという方法も良いと思います。
*ブラシで加筆するときですが、ブラシの大きさ変形や、不透明度を簡単に変えられるショートカットキーもあるので是非こちらの記事も参考にしてみてください。
雲の影を付け足していく
雲の原型を描くことができたら、雲の影を加筆していきます。
雲の影はなるべく彩度のない色を使用して描いていきます。(影はグレーで表されることが多いため)
上図はBGを白として、影を加筆したレイヤーです。
カラーボックスの左側に近づくほど彩度が低くなるので、今回は上図のような彩度の低い水色で影を加筆しました。
もちろんそのまま塗ると立体感が表現しにくいので、不透明度を30%と下げて、加筆していきました。
立体感を上げるために、さらに新規レイヤーとして雲の影用レイヤーを作成して、無彩度のグレーを使用して描いてくのも良いと思います。
ここまでが雲の加筆のための基礎知識となります。
雲の加筆を夕日、夜空に応用する
ここからは、夕日、夜空を作成するための知識を紹介していきます。
基本的な作成方法は上記と変わらないので、異なる部分のみ紹介していきます。
まずは下図を見てください。
夕日では6つのレイヤーを使用して描きました。
簡単にレイヤー内容を紹介すると
夕日の全レイヤー
黄色ベースの円形グラデーション(描画モード:ピンライト)
オレンジ~不透明の円形グラデーション(描画モード:オーバーレイ)
雲加筆、雲の影、小さい雲のレイヤー3つ
背景グラデーション
となります。
先ほどとあまり変わりませんが、夕日雲の加筆および夜空を描くときに注意したいことは、雲の色です。
夕日は全体的に赤みがかった色合いに、夜空は全体的に濃い青色のイメージがあると思います。
したがって今回は
夕日はこげ茶色(RGB-76 , 56 , 73)
夜空は彩度が低く濃い青色(RGB-50 , 63 , 93)
を不透明度を下げて(20~30%)使用しました。
また、夕日は赤みがかることから、雲の加筆レイヤーの上に、円形グラデーションでオレンジ色のグラデーションを描画モードを変えて重ねることでより夕日っぽい演出を加えることができます。
(上図の場合、2つのレイヤーで演出を追加)
夜空も同様に青みがかったレイヤーを付け加えると良いと思います。
~さいごに~
デジタルイラストで背景が描けるようになると、無料のイラストを探す手前が省けますし、よりオリジナルイラストとして愛着が増すので何かと良いと個人的に思います。
ということで、お疲れ様でした。