ここでは分数計算を解く時のコツを紹介します。
中高専門で塾講師を3年続けた経験に基づいて、いかに効率よく計算するかを考えました。
大変な分数計算を乗り越えて、計算ミスとはおさらばしちゃいましょう!
分数計算のコツはこれだけ!
分数計算は通分だとか約分だとかでなかなか面倒くさいですよね。
今回はそんな分数計算を簡単に解くためのコツを紹介します。
それでは結論からズバリ言うと
が計算のコツになります。
それでは簡単に解説しますね。
まず筆算で解いているとだんだんと数が大きくなります。
それだと余計に計算ミスが生じやすく、負のスパイラル状態になってしまいます。
ですが、共通項でくくり先に約分しておくと
小学生でも計算できるほど簡単な算数の問題になるのです。
数字が好きな人は数字遊びなどで自然と簡単に解く習慣が身についていますが
特に数字にも興味はなく、淡々と計算している人にとっては気づきずらいものです。
この計算方法を知っているかいないかで、計算スピードと正答率の差がかなり開くので是非この機会にマスターしてしまいましょう。
数学編
まずはこの分数計算のコツがどれほど効果があるものなのかを実際の数学の問題で見てみましょう。
余弦定理での計算のコツ
余弦定理での計算のコツを見てみましょう。
三角形ABCにおいて、ABの長さを求める問題で以下のような方程式のとき皆さんはどのように解きますか?
この計算すごく大変ですよね?
もちろん72の2乗なんて真面目に筆算で計算していては日が暮れてしまいます。
ではどうしたらよいでしょうか?
それは先ほどでもポイントで紹介しましたが、共通項でくくるということです。
この項の中で同じ数値を含むものがあることに気づきましたか?
72は「72=8×9」で計算することができますね?
つまり右辺では「8」が全てに共通しているとわかるのです。
さらに、「13」も共通項としてくくり出せそうですよね。
この二つのポイントに気づければ、上式のような分数計算でも簡単に解くことができますね。
では実際に上式をまとめてみましょう。
これなら、中学生でも解けますね。
多少の計算はあるものの、しんどい計算はないので明らかに速く解くことができるでしょう。
このように数の大きい値は九九の1桁×1桁に直してやると楽になりますよ。
確率での計算のコツ
続いて確率での分数計算のコツを紹介していきます。
確率では順列と組み合わせを上手に使って解いていくと思いますが、ここでもコツをつかむと簡単に計算できるようになります。
例えば、以下の式があったとします。
この式の確率を計算せよという問題があったとしたらどのように解きますか?
まずは分子の組み合わせCを簡単に計算しますが、かなり複雑な形ですよね。
先ほど紹介した計算のコツをしっかりマスターしている方はもうお分かりでしょうが共通項でくくり出します。
パッと見て、7はどの項にも入っているな!と気づくことができましたか?
どの数字でくくり出せるかを見抜く練習をすれば、面倒くさい計算とはおさらばできるので計算を筆算で頑張って解くのではなく、工夫して解くように意識してみましょう。
それでは模範解答を紹介しますね。
目だった計算は5+6+2くらいでしょうか?
あとは全て分子分母で約分できてしまうので、計算する必要がありません。
この方法を使って楽に解きたいな!
と思う方は是非メモなりして忘れないようにしましょう。
計算スピードアップ間違いなしです。
物理編
先ほどは数学編で分数計算のコツを紹介しましたが、これは物理でも同じことが言えます。
とくに、エネルギー保存では運動エネルギーと弾性エネルギーに1/2が出てきますね。
これをどう扱うかでかなり計算のスピードが左右されるのでこちらもどうぞご覧ください。
分数を含むエネルギー保存を解く
質量m、初速度v0=28m/s、位置Aでの高さh=17.5のとき、位置Aでの速さを求めてみましょう。
ここでは高さhが17.5と小数ですが、全体を2倍することで35ときれいな数字になります。
なので、分数というのをどう扱うか?
を考えてもらうとこれから計算が早くなると思います。
今回は全体を2倍しましたが、他にも考え方は多種多様なので面白く楽な計算方法を見つけてみましょう。
以上「[計算のコツ]分数計算はこうやって解け!まとめることの大切さ」でした。
分数計算はとりあえず、約分を優先しろ!ということだけ覚えておきましょう。
これは時間短縮にもなりますし、こんなことはいちいち学校では指摘してくれないので覚えておく価値はあると思います。
お疲れ様でした。