ここでは「Adobe Photoshop 2020」を使って上記の画像手順を紹介する記事となります。
作成手順が分かりやすいように、12枚の画像を用いて「分かりやすく」を重視しました。
学べる内容
✔ インデックスカラー
✔ 輪郭のトレース
✔ フィルターギャラリー:粒状
✔ カラールックアップ
今回はこれらの要素を使いつつ作成していくので
という方は是非一緒に作ってみましょう!
また
という方は実際に手を動かしながら学んでみるのも良いと思います。
「版画風イラスト」の作り方だけ知りたいよ!という方は目次からジャンプしてもらうと効率的かと思います。
作成に使用する画像は「Pexels」というサイトからダウンロードできるので皆様が使用したい画像を選んでみましょう。
*無制限で無料ダウンロード、メアドなどの新規登録不要です。
使用画像は上記サイトから「街・町」というキーワードから探すことが可能です。
それでは始めていきましょうか。
元画像にモード・フィルターをかける
Photoshopで使用する画像を開いたら、早速モードとフィルターをかけて調整していきます。
まずは右クリックで「スマートオブジェクトに変換する」でスマートオブジェクトにして、レイヤーの名前の部分をダブルクリックして名前を「元画像」とでもしておきましょう。
インデックスカラーを設定する
レイヤーを選択した状態で、「イメージ」→「モード」→「インデックスカラー」を選択します。
選択するとインデックスカラーのウィンドウが開くので、下記のように設定します。
インデックスカラーの「カラー(C)」を下げることで画像の階調(色の濃淡)を減らすことができます。
今回は
インデックスカラーの設定例
パレット:ローカル(知覚的)
カラー(C):15
強制(F):なし
不透明度の✔をはずす
としました。
インデックスカラーを適用すると画像に対してモード設定が変わっており、フィルターをかけれなくなっています。
なので、「フィルター」→「モード」→「RGBカラー」からRGBへ戻しておきます。
アースティックの塗料を設定する
続いて、シンプルなディテールになるように設定していきます。
「フィルター」→「フィルターギャラリー」をクリックしましょう。
すると下図のようなウィンドウが開くので「アースティック」→「塗料」を選択して、「ブラシサイズ:5」、「シャープ:0」、「ブラシの種類:シンプル」にしてOKボタンを押して塗料を適用させます。
塗料を入れたことで、色味・色使いが変化していると思います。
輪郭の調整を行う
塗料フィルターを入れると輪郭がボヤっとした雰囲気になるので、輪郭を強調していきたいと思います。
まずは準備として、先ほどの元画像のレイヤーを「Ctrl+J (macの方はcommand+J) 」で複製しておきます。このレイヤー名は「輪郭」とでも名前を変えておきましょうか。
輪郭のトレースの設定をする
Photoshopでは輪郭を表現する方法は「2階調化」などもあると思いますが、今回は「フィルター」→「表現手法」→「輪郭のトレース」を選択して輪郭の設定を行っていきたいと思います。
輪郭のトレースをクリックすると下図のようにウィンドウが開くので、「レベル:128」と設定して適応させましょう。
このまま、輪郭トレースのレイヤーを描画モードで掛け合わせても構いませんが、輪郭を強調させたいので「白黒」の輪郭になるように変形させます。
「イメージ」→「色調補正」→「白黒…」を選択して下図のように「レッド~マゼンタ系」のパーセントをすべて「-200%」にします。(画像ではイエローだけ-191になっていますが、-200にしましょう。)
そうすることで、色が抜け落ち白黒の輪郭に変わります。
ぼかしでエッジを柔らかくする
輪郭をトレースしたものの、拡大するとギザギザ・ガタガタしている箇所があるので、ノイズでぼかしていきます。
「フィルター」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」を選択して半径を「1.2pixel」としました。
このままでは輪郭の明るさが明るいので「レベル補正」で明るさを変更していきます。
「イメージ」→「色調補正」→「レベル補正」を選択して、輪郭の強さ(色味)が程よくなるまで各入力レベルの値を変えましょう。
今回は左から順に
としました。
そしたら、輪郭レイヤーの描画モードを「ソフトライト」へ変えて元画像へ重ねます。
粒状のノイズをかけて版画風味を出す
仕上げとして粒状ノイズをかけて版画風味を出していきましょう。
「Ctrl+Shift+N」などで「新規レイヤー」を作成して、レイヤー名を「ノイズ」にします。
このレイヤーを選択した状態で描画モードを「ソフトライト」へ変更し、「編集」→「塗りつぶし…」から下図のように設定をします。
塗りつぶしの設定
内容:50%グレー
描画モード:通常
不透明度:100%
不透明度の保持の✔ボタン:はずす
これらを選択してOKボタンで適用させます。
こうすることで、これから適用させるノイズの色を50%グレーにすることができます。
あとは「フィルター」→「フィルターギャラリー」から「テクスチャ」の「粒状」を選択してOKを押して粒状を適用させるだけです。
ノイズのレイヤーを「表示/非表示」で切り替えてみると違いが分かると思います。
最後に「調整レイヤー」から「カラールックアップ」→「3D LUT ファイル:FallColors.look」を選択して色味を整えたり、明るさ・コントラストを適度に変えて完成です。
~さいごに~
今回覚えておきたいことはこの2点ですかね。
インデックスカラー
輪郭のトレース
余談ですが、輪郭のトレース以外でも「ハイパス+2階調化」で白黒の線画にできるのでこちらと使い分けて画像の編集ができると良いと思います。
アニメ風イラストを作成するときはこの線画を使ってアニメ風イラストに仕上げていくため、良ければ下記記事で練習してみてください。
また、Photoshopを使って
Photoshop未経験だけど、実践的な内容を効率良くマスターしたい
グラフィックデザインに本格的に取り組みたい
画像編集を実例を交えつつマスターしたい
という方は「株式会社シーモスデザイン」さんの技術系通信講座「Photoshop CC 通信講座」がオススメです。
お疲れ様でした。