ここでは「Adobe Photoshop 2020」を使って上記の画像手順を紹介する記事となります。
作成手順が分かりやすいように、17枚の画像を用いて「分かりやすく」を重視しました。
学べる内容
✔ ペンツールでの範囲選択
✔ 輪郭を強調する方法
✔ 線画用レイヤーの作成手順
✔ 集中線の作り方
今回はこれらの要素を使いつつ作成していくので
という方は是非一緒に作ってみましょう!
また
という方は実際に手を動かしながら学んでみるのも良いと思います。
「集中線」の作り方が知りたいよ!という方は目次からジャンプしてもらうと効率的かと思います。
作成に使用する画像は「Pexels」というサイトからダウンロードできるので皆様が使用したい画像を選んでみましょう。
*無制限で無料ダウンロード、メアドなどの新規登録不要です。
使用画像は上記サイトから「男性」というキーワードから探すことが可能です。
それでは始めていきましょうか。
人物レイヤーの調整
使う人物画像をPhotoshopで開いたら、人物と背景を切り分けていきます。
人物と背景の分離
これは毎度のことですが、人物と背景を分離していきます。
「クイック選択ツール」を使っても問題ありませんが正確に切り取りたいので、今回は「ペンツール」を使った切り取りを行っていきます。
下図のようにペンツールで輪郭をなぞったら、上部の「作成:選択範囲を作成」をクリックします。
クリックすると「選択範囲を作成」ウィンドウが開くのでそのままOKを押してペンツールで囲った範囲を選択範囲に変えることができます。
選択範囲に変えれたら、レイヤーマスクを作成して人物と背景を切り分けます。
レイヤーマスクの適用方法は下図を参考にしてください。
Photoshop内の右下に下図の赤枠のようなアイコンがあると思うので(日本の国旗みたいなアイコン)、これを範囲選択したレイヤーが選択されている状態でクリックするとレイヤーマスクが設定されます。
また、下記記事でもレイヤーマスクについては説明しているので興味があればご覧ください。
境界線で輪郭強調
レイヤーマスクを適用できたら、境界線を使って輪郭を強調していきます。
今回使った人物はスーツ姿なので、境界線を「黒、白、黒」の順番で追加しました。
境界線の設定ですが
「人物」レイヤーを選択した状態で、そのレイヤーの余白でダブルクリックするとレイヤースタイルが表示されます。
その中に境界線が入っているので、設定していきます。
境界線を追加する場合は「+」ボタンをクリックすることで境界線を追加することができます。
境界線のサイズは上から順に「2px、5px、8px」としています。
境界線レイヤー(1つ目)の下に配置された境界線レイヤー(2つ目)は1つ目と線が重なります。
なので今回の場合は「5px-2px=3px」白色が見えるということになります。
人物を白黒にする
輪郭強調が終わったら、人物を白黒へ変更していきます。
「イメージ」→「色調補正」→「白黒」をクリックすると下図のようなウィンドウが開きます。
そしたら、プリセット(E)を「ブラック(最大)」へ変更しOKを押しましょう。
そうすることで、人物を白黒化することができます。
白黒化できたら、このレイヤー(下図では「People」)を2つ複製し
「トーン用」と「線画用」として名前を変えておきます。
* 複製は「Ctrl+J (macの方はcommand+J) 」のショートカットを使うと便利です。
調整用のレイヤーを設定する
上記で作成した「トーン用」、「線画用」のレイヤーにフィルターなどを適応して調整用のレイヤーを作っていきます。
線画用レイヤーの作成
まずは線画用レイヤーを選択した状態で
「イメージ」→「色調補正」→「2階調化…」を選択して「2階調化する境界のしきい値」を画像によって調整していきます。
今回は、目や鼻など細かいバーツが見えることを目安にして調整しました。
このままだと線が粗いので
「フィルター」→「その他」→「明るさの最大…」を選択しフィルターをかけていきます。
明るさの最大…をクリックすると、ウィンドウが開くので
先に「保持:真円率」にしてから、半径を「0.2~0.4」くらいに調整します。
*値は使用する画像によって異なると思うので参考程度に
明るさの最大を設定できたら、上記と同様に「フィルター」→「その他」→「明るさの最小…」から最小の半径も「0.2~0.4」に設定したら線画用のレイヤーは完成です。
トーン用レイヤーの作成
続いてトーン用レイヤーを作成していきます。
左端の「描画色と背景色」(下図の左端赤枠)を黒/白に設定します。
設定は色のついた長方形をダブルクリックすることで色を変えることができます。
黒/白にすることができたら、「フィルター」→「フィルターギャラリー」からウィンドウを開き「スケッチ」の「ハーフトーンパターン」を選択します。
パターンタイプを「点」へ、「サイズ:1」、「コントラスト:5」に今回は設定しました。
設定ができたらOKをクリックして適応させます。
これで、レイヤー「トーン用」の設定は完了です。
「トーン用」、「線画用」のレイヤーの中で上側にあるレイヤーを選択して「描画モード」を「乗算」にすることでトーンと線画を重ねることができます。
集中線を作成する
新規レイヤーを作成し「グラデーションツール」を選択します。
上図は今回のイラストとは違いますが、グラデーションの場所とグラデーション色を変える場所は赤枠で囲った部分から変更できます。参考にしてください。
今回は集中線ということで
グラデーションタイプ:ノイズ
粗さ :100%
とします。
すると、下図のように様々な色が細かく入り込んだグラデーションに変わります。
グラデーション色の設定ができたら、グラデーションの種類を「円錐形グラデーション」に変更して「中央から外へ」ドラッグすることで集中線を描くことができます。
カラフルなまま使用する場合は上図で完成ですが、今回はモノクロ画像ということで「2階調化」してモノクロ画像にしていきます。
このグラデーションパターン-でのしきい値は「50」に設定をしまし。
これで上手く集中線を作ることができましたね。
背景画像を用いて仕上げる
最後の大詰めですね。
背景画像を新しくPhotoshopで開き、人物をモノクロ画像にしたときと同様に背景画像もモノクロ画像にしていきます。
背景画像を作ったPhotoshopの.psdファイルを人物をモノクロ化したPhotoshopの.psdファイルへ読み込んでいきます。
(正直同じ.psdファイルで作っても問題ありません。)
読み込みは「ファイル」→「埋め込みを配置…」から背景画像の.psdファイルを良い込んで配置します。
あとはレイヤー「集中線」の描画モードを画像に合うモードに切り替えれば完了です。
ここまで作成して
と思ったら、調整レイヤーの「レベル補正」や「トーンカーブ」などで自分の気に入った雰囲気に仕上げましょう。
~さいごに~
集中線をPhotoshopで作っておけば、After Effectsで簡単に応用することができますよ。
After Effects内でエクスプレッション表示からある一定のフレーム毎にスケールを変更させれば、簡単に集中線のアニメーションを作ることが可能です。
まあぶっちゃけ、集中線だけの動画ファイルって無料でダウンロードできるサイトがあるので、そこからダウンロードした方が圧倒的に効率がいいんですけどね( ̄▽ ̄)
また、Photoshopを使って
Photoshop未経験だけど、実践的な内容を効率良くマスターしたい
グラフィックデザインに本格的に取り組みたい
画像編集を実例を交えつつマスターしたい
という方は「株式会社シーモスデザイン」さんの技術系通信講座「Photoshop CC 通信講座」がオススメです。
お疲れ様でした。